歴史の嗜み

守護女神アテナ

最近街を歩いていると、よく(フクロウ)をモチーフにしたグッズを見かけます。

フクロウカフェなんていうのも大変人気で、どんどん店舗が増えています。

愛らしい姿もさることながら、当て字では”福ロウ”や”不苦労”など幸運の動物としての人気もあるようです。

このフクロウ、実は遡ること古代ギリシャでも人々に愛されていたそうです。

そこで今夜はフクロウを自らの聖獣としていた女神アテナについて話してみたいと思います。

女神アテナとは?

ギリシアのアテネ守護神アテナ知恵美術戦略を司る女神で、オリュンポス十二神の一柱です。

このアテナがいつも連れていたフクロウが知恵の象徴となるのは、自然なことだったのかもしれません。

フクロウの他には、平和を象徴するオリーブ知恵を象徴するもアテナを表しているといいます。

 

実はギリシャ神話の神々は、ローマ神話において別の神へと置き換えられているのですが、アテナはミネルヴァという女神へと置き換えられています。

そのミネルヴァの象徴もまたフクロウです。

 

彼女は同じく戦神であるアレスから

自由奔放に過ぎる

と言われており、敵対するものには容赦のない場面も多いです。

しかし、平和を愛し英雄を助け、機知により戦に勝利するさまこそが彼女の最も強いイメージでしょう。

 

古代ギリシャの通貨として使われていたテトラドラクマという銀貨にもアテナと、それを象徴するフクロウの絵柄が描かれています。

この銀貨はアテネの銀山で造幣されており、アテネから各国へ広がり500年もの間使用されていたそうです。

この頃ローマでは通貨としてサラリーマンの語源とされる(sal)が取引されていたくらいなので、アテネの繁栄具合が伺えますね。

ちなみにテトラポッドなどにも使われるテトラはギリシャ語で4を意味し、テトラドラクマは4ドラクマという単位の通貨です。

アテナの物語

アテナの誕生

ゼウスが支配していた、オリュンポスの王権時代から簡潔に進めます。

ゼウスは祖父母に当たる天の神ウラノス大地の神ガイアから、第一の配偶者であるメティスから産まれた子ども達によって王権を奪われると予言を受けます。

それを恐れたゼウスは、身籠ったメティスをそのまま丸呑みにしたといいます。

ゼウスの知らぬままその胎児は成長を続け、ある時ゼウスは頭痛に苛まれます。

そこで、確認のため斧で頭部を割ったところ現れたのが、甲冑を纏い成人したアテナでした。

アテナは予言と違い、ゼウス自身から産まれこととなったので、ゼウスを王権は再び続くこととなります。

 

アテナとパラス

パラスは皆さん一度は目にしたことがあるであろう、トランプのスペードのクイーンのモデルとして有名です。

彼女だけクイーンの中で武器を持っているのですが、それは彼女とアテナの悲劇によるものでしょう。

パラスは海神トリトンの娘で、アテナとは親友で共に戦の稽古をしていました。

そんなある時喧嘩になってしまい、ゼウスが盾を授けた隙にアテナはパラスを殺してしまいます。

アテナはこのことをとても悲しみ、彼女を想ってパラディオンと呼ばれる木像を創ったそうです。

イージスの盾

アテナはよく長槍と盾を持ち、兜をかぶった姿で描かれます。

このうちの盾はアイギス、またはイージスの盾と呼ばれとても有名で、パラスとの戦闘の際に父であるゼウスから授かったものです。

元々は山羊皮を使用した盾でしたが、後に英雄ペルセウスメドゥーサを退治してその頭部をアテナへと捧げた際に、アテナはその頭部をイージスの盾にはめ込んだと言われています。

メドゥーサの目を合わせたものを石化させてしまう力は尚も残っており、イージスの防御力を更に高めるためだそうです。

ちなみにこの有名なメドゥーサを怪物に変えたのはアテナ自身で、ポセイドンとメドゥーサが神殿を汚したことへの罰だったそうです。

実際に悪いのはどう考えてもポセイドンなので、メドゥーサのことを考えるととても胸が痛みます。

 

シチリア島

イタリアにあるシチリア島は、アテナによって投げられたという逸話が残っています。

オリュンポスの神々ギガンテスという巨人たちとの戦いの際に、ギガンテスは神には殺されないという特性を持っており、その中でも一番強い巨人を殺すためにシチリア島を使って圧殺したそうです…。

ちなみに、この神に殺されない特性を持つギガンテスとの戦いの際に大活躍したのが、かの半神半人の大英雄ヘラクレスです。

パルテノン神殿

アテナを祀っている神殿としては、パルテノン神殿が最も著名です。

ギリシャの首都、アテネにある丘アクロポリスにパルテノン神殿はあります。

ペルシア軍に対するギリシャ軍の勝利を記念するためにパルテノン神殿は建設されました。

その年代は紀元前400年頃まで遡ると言います。

 

パルテノン神殿の特徴は、基本的には一つが採用されるギリシャ建築様式ドーリア式イオニア式の両方の特徴が見られることです。

また、美しく見せるために円柱を下の方ほど太くしたりなどいくつかの視覚補正技術が使われており、当時の建築技術の高さが伺えます。

このパルテノン神殿を訪れると、早速入り口ではフクロウが迎えてくれます。

パルテノン神殿では他にも、古代ギリシャ美術によって制作されたフクロウの彫刻などを数々伺うことができます。

 

 

ギリシャ神話は膨大な情報量なので、ついつい話すと長くなってしまいます。

身近なものから始めた探究心でも、ついつい楽しくなって止まらなくなってしまいますね。

そうやって私は今日もお酒の沼にハマっていくのでした…

Cheers,